※作曲者本人がタヒにたくなった曲です。
作品の内容
作品の説明
作曲者本人が(作曲中に・聴いていて)タヒにたくなった曲です。
ので、私のMP3作品では異例ですが、体験版をつけておりません。
Movement1Moderatoconfuocco(21min8sec)
(第1楽章中庸の速さで炎とともに)
Movement2Allegrosempreagitato(5min6sec)
(第2楽章快速に常に扇情的に)
Movement3Adagiomoltoetranquillo(6min20sec)
(第3楽章はなはだ緩やかにかつ静かに)
Movement4Lentosempreaccelerando-Adagiomaestoso(10min55sec)
(第4楽章緩慢に常に加速して、緩やかに荘厳に)。
第一楽章
全楽器が強音で打撃のモチーフを奏でます。
タナトスの主題。でも、全曲主題ではありません。というのも、人の人生は第一楽章で終わってしまい、第二楽章以後は死後の情景だからです。しつこく書かれる”morendo”は、「死ぬように」という感情表現指示のイタリア語です。
朦朧とした夢の中にエロスのモチーフが現れます。がエロスはタナトスの裏返しでしかありません。
今回の全曲主題はこちらです。NamAmitabhaとは、要するに「南無阿弥陀仏」です。
「南無阿弥陀仏」モチーフは第一楽章で冷酷に、第二楽章では悪魔的な嘲弄、第三楽章では祈りの対象として、
そして第四楽章では唾棄すべき対象として響きます。
第二楽章
第二楽章は「駆け巡る弔報」です。電話やメールが飛び交います。「弔報」を聞いて現場に駆け付けようとすると楽し気な騒ぎも聞こえます。お祭りでもやっていたのでしょうか。
第三楽章
第三楽章は通夜の情景。徹頭徹尾「8分の11拍子」で演奏されるこの楽章は「6+5」や「5+6」のパターンからなる旋律が現れ、聞いていてどこかつんのめりそうになるのは正しい感覚です。というのも「割り切れない思い」を割り切れない数字(11÷8ならば1.375だければも8÷11にすると循環小数になる)に託しました。譜面に「クオーレ(心)のスートラとともに」と書いてある部分がありますが、「クオーレのスートラ」とは「般若心経」のイタリア語訳です。
第四楽章
第四楽章は「荘厳な葬儀の祭壇」から始まります。
今日の日本の葬列は霊柩車・僧侶の乗用車を先頭に自動車で移動します。そして、火葬場で遺体は荼毘に付されます。図は「火葬の炎」の部分の譜面です。
そして、火葬の煙は(今日では見えづらいようにしてあるらしいですが)天へと昇っていきます。
曲調はホ長調ですが、属音のシの音(「第四交響曲」の「し」でもあります)が強調されます。
作品の詳細情報
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