骨折して母ちゃんに甘甘(あまあま)な介護をしてもらう話。
作品の内容










作品の説明
柊美鈴《ひいらぎみすず》
「よっ!!優《ゆう》、元気してだが?」
ちらちらと雪が舞う中、田舎から母ちゃんが俺のアパートにやって来た。
「しでねーよ!!」
交通事故をおこした俺の両手両足は包帯でぐるぐる巻き。
骨折した両手はギブスで固められ、打撲した両足はどす黒く腫れ上がっている。
少ない可動部位を使いベットの上でジタバタ抗議する。
「ははっ!!元気元気!!」
母ちゃんがニシシと白い歯を見せ意地悪に笑う。
柊美鈴《ひいらぎみすず》
先日43歳になったいいおばちゃん。
元看護婦で今は介護施設で働いている。
長い黒髪を1つに束ね、仕事のとき以外は化粧をしない素朴な女性だ。
銀世界のように白い美肌。
雪山のように高い鼻。
冬眠から覚めたような眠そうな二重。
みかんの果実のように瑞々しい唇。
雪の丘のように柔らかい顎のライン。
身内びいきだけどすごい美人だと思う。
「きっだねー部屋だな、お母ちゃん当分こっちゃ住むがら」
きょろきょろと部屋を見渡した後「感謝すろよ」と言い豊かな胸を張る。
「うん」
「まあ息抜きもかねでっげどな、にしし」
白い歯をむき出しにして意地悪そうに笑う。
作品の詳細情報
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